大阪府豊中市|制御盤の設計・製作なら線職人のいる盤屋さんへ

制御盤の耐用年数は、約15-25年。入替のご準備はお早めに

こんにちは。五色電機 広報担当 おしんです。

日本には、高度経済成長期の頃から長きに渡って活躍している機械とその制御盤が、まだまだ数多く存在します。

(個人的には、長く活躍している制御盤を見学したりするのが大好きなのですが)できれば、お客様のお仕事への影響が出ないうちに、新しい制御盤へのリプレースを検討したいただきたいのが制御盤屋の本音です。

交換時期は、理想を言いますと、以下の通り10-15年になります。長く使っても、感覚ですが20-25年くらいでは交換されたほうがよいです。

PLC非搭載の制御盤15年
PLC搭載の制御盤10年

部品ごとの耐用年数

メーカや電気にまつわる学会の資料から、制御盤を構成する部品の耐用年数を紹介します。

電線

制御盤でよく使われる絶縁電線(IVやKIV)は、20-30年です。
(参考:社団法人 日本電線工業会技術資料 第107号「電線・ケーブルの耐用年数について」)

劣化の要因は過電流/過電圧、熱や浸水、振動など様々あります。

例えば、電線の被覆が劣化してパリパリになり、剥がれてしまう→電線同士が接触してショートしてしまう、といった危険性があります。

キャビネット

屋内で15-25年程度、屋外は環境により大きく異なります。
(参考:J-Stage 電気設備学会誌 – 26巻9号 動力制御盤分電盤の寿命)

屋外だけでなく、屋内でも塩素などの薬品が充満した環境ですと錆びの進行が早くなります。錆びが酷くなるとキャビネット内部に水が浸入したり、キャビネットや制御盤の足・架台が朽ちることで、最悪の場合転倒してしまう恐れもあります。

ブレーカー(配線用遮断器)

約15年です。
(参考:三菱 受配電設備更新推奨時期・点検ポイント

長く使うことで絶縁性能が低下しショートを起こすことがあります。また、溜まったホコリが詰まって正常に動作しない・点検しないままの長期使用によりネジが緩み、異常発熱・発火を起こすといった事例もございます。

PLC・シーケンサ

内蔵するコンデンサの寿命から、約10年もしくはそれ以下と言われています。
(参考: 三菱シーケンサ テクニカルニュース 2008年 2月号)
(参考:オムロン プログラマブルコントローラ(PLC)の予防保全のおすすめ

パソコンと同じく精密機械ですので、使用温度によって耐用年数が大きく変わります。換気孔・換気ファンによって盤内の高温化を防ぐことで、長く使用することができます。

長く使うと何が困る?

誰も回路が分からない

制御盤が長く活躍していると、制御盤より先にメンテナンスする業者や社員が世代交代してしまいます。図面や修理や交換履歴をきちんと記録・反映した資料などがあればよいのですが、そういったものが無いケースも多くございます。

そうなると、いざ故障で困ったときにも、誰も正しい動きが分からないので修理できない、といった問題などが発生します。

部品の故障についても、同じ型式の部品があればいいのですが、10-20年も経過していると、廃盤になっていたり、メーカ自体が無くなっていることも多々ございます。そんな時にも、設計図となる情報がないと、代替品の選定に難航したりします。

故障してからではPLCのプログラムは取り出せない

「壊れてから直せばいいや…」と思われがちですが、PLCをご利用の場合、故障してからでは中のプログラムは取り出せません

もしバックアップデータを取っていなかった場合は、設計図を基にラダーを作り直す必要がありますが、復旧まで非常に時間がかかります。設計図や、動作が分かる資料がない場合は、最悪の場合復旧できないケースも考えられます。

PLCが古すぎて、プログラムが取り出せない

現在のPLCは、パソコンとUSBケーブルを通じて接続し、データを取り出したりすることが可能ですが、非常に古いPLCの場合は、パソコンではなくローダーと呼ばれる専用機械を使ってプログラムを読み書きしていました。

現在もローダーを持っている制御盤屋は非常に少なく、対応を断られることもあります。メーカや機種によっては、メーカが直接出張してデータを取り出さなければならないケースもございます。

入替なんて無理!という方は故障に備えたご準備から

「そんなこと言ったって、新しく作り替える予算なんかない!」というお客様も多いと思います。

そんなお客様は、まず以下のようなことだけでもご検討いただければと思います。

  • 図面がない場合は、正常稼働している内に図面起こしをしておく
  • PLCをご利用の場合は、プログラムのバックアップを取っておく
  • 入替の場合に、すぐお願いできる制御盤屋を見つけておく
  • 最低限、替えておいた方がよい部品などを診断してもらう

図面が全くない場合は、図面起こしだけでも比較的金額はかかります。ですが、図面がない状態で故障すると、復旧までに非常に時間がかかる恐れがあります。各制御盤が停止した場合の、お客様の業務への支障度などを考えてご検討ください。

キャビネットごと新しく入替が理想ですが、故障のリスクが高いものだけ厳選して交換といったご提案なども可能です。ぜひ、近所の制御盤屋にご相談ください。

以上、五色電機からのお知らせでした。